2008年09月27日
コンビニのプライベートブランド(PB商品)のメリットとデメリット
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僕はお菓子が好きなんですね。
僕の身体はお菓子でできているんじゃないかと思うくらい、お菓子大好きですね。
ひと昔前は、お菓子とビールが夜めしだったりとか。。肥満注意です!
お菓子と言えば、最近ではコンビニで買うことがほとんどです。
夜遅くに急に食べたくなっちゃうんですよね。近所のスーパーはすでに閉店しているので。
そして、コンビニのお菓子売り場では、プライベートブランド(PB)のお菓子がシェアを拡大しているような気がします。
プライベートブランドとは、セブンイレブンなら「まちのお菓子屋さん」シリーズだったりセブンプレミアムと呼ばれている商品のことです。
こんなパッケージに入ったお菓子を見たことがあると思います。

で、先日、このパッケージの裏をよーく見てみたのですが、作っているのはセブンイレブンではないんですね。
お菓子メーカーが作っていて、セブンイレブンのプライベートブランドとして販売しているんです。OEM的な。
そして、お菓子メーカーが販売するお菓子より、20〜40円くらい安いのが魅力です。
そこで、ふと思いました。
これって、お菓子メーカーとしては脅威なんじゃないかと。
コンビニのプライベートブランドがどんどん広まっていくと、お菓子メーカーってピンチなんじゃないの?と。
だって、お菓子メーカーが販売するナショナル・ブランドのお菓子より安いし、プライベートブランドが増えるってことは、お菓子売り場のシェアがプライベートブランドに占領されるということですから。
そこで、プライベートブランドのメリットとデメリットについて調べてみました。
そもそも、コンビニやスーパーでプライベートブランドが増えてきた背景には次のようなものがあります。
1,不況などによる消費者の価格志向の高まり
2,技術進歩による品質の底上げ
3,大型化・チェーン化・経営統合などによる小売店の交渉力の向上
プライベートブランドとして有名なのは、イオンの「トップバリュー」や先述したセブンイレブンの「セブンプレミアム」などがあります。
あの「無印良品」も、もともとは西友のPBだったとか。
そして、ヨーロッパはプライベートブランド(PB)の先進国だそうです。特に、イギリスは。
では次に本題であるプライベートブランドのメリットとデメリットをメーカー側・小売店側(コンビニやスーパー)・消費者側の3つの視点からみてみましょう。
(※下線は僕の仮説です。)
○メーカー側
【メリット】
・作った製品を納める所があらかじめ決まっているので、安心して製品を作れる(納入先が安定した大口の顧客になる)。
・一定量の販売が確約されることによる工場稼働率のアップや、売上の安定などのメリットがある。
・コスト削減が可能となり、経営の安定につながる。
・ナショナルブランド売込みの土壌を作ることができる。
・全体のスケールメリットを向上させることができる。
・大手スーパーに採用されれば信用が増し、業界内、仕入先、納入先、銀行との関係、そして求人を募集するときにもいい影響がでる。
【デメリット】
・PB生産がNB商品の売り上げを凌駕する勢いがある。
・上位メーカーで競争力のあるNB商品を有していても、PB生産の要請を断ると、他の企業が請け負ってしまうので、自社製品のシェアが落ちてしまう。
・PB生産は、メーカーにとって利益率が低い。
・予想以上の受注で、NB生産とのバランスがうまく取れない。
・プライベートブランドに依存しすぎると、需要があるうちは経営の安定につながるが、需要が低くなり小売店がその商品の販売を止めた時はダメージも大きい。
○小売店側
【メリット】
・良質な商品を大量に製造・販売できるうえ、卸業者が抜けることで中間コストを削減できる。
・販売価格を主体的に決定しやすい。
・商圏特性や店舗特性に応じた商品(ターゲットに合う商品)を企画&製作できる。
【デメリット】
・販売量や顧客ニーズについて細かな数値管理を小売業者自らが行う必要が生じる(つまり手間が増える)。
○消費者側
【メリット】
・ほぼ同品質の製品を、より安価に購入する事ができる。
【デメリット】
・有名なメーカーではないので、ちょっと不安になる人もいる!?
以上です。
今はお菓子だけでなくパンや台所製品、筆記用具などもプライベートブランド化していますからね。
メーカーにとって、コンビニは今や非常に重要な流通経路です。
しかし、そんな流通経路が力を持つことによって、シェア上位メーカーにとっては不利な状況になっているように感じます。
逆に、シェアが少ない弱者メーカーや新興メーカーにとっては、チャンスになるかもしれません。
基本的に時代の変わり目って、強者より弱者にとってチャンスのことが多いですからね。
強者である上位メーカーこそ、今までの常識を一度ゼロベースでリセットして、思考の枠組みを変革する時かもしれません。
ふと、真夜中に大好きなお菓子を買いにコンビニに行きながら、そんなことを考えてしまいました。
ビジュアル図解 コンビニのしくみ (DO BOOKS)
笠井 清志
↑この本、すごくオススメです。
この本を読んだ後だと、普段何気なく使っているコンビニを全く違う目で見ることができます。
そして、コンビニの経営やビジネスモデルは、コンビニ以外でも使えると感じました。
あらゆる業種のビジネス上のヒントがある場所が、コンビニなんだと思いましたね。
PB商品のことも書いてあります。
<この記事の参照サイト>
プライベート・ブランドとは | グロービス・マネジメント・スクール
追伸(2008年10月8日)
コンビニのプライベートブランドについて、その筋に詳しい人に聞いてみました。
上でまとめたメリット・デメリットに加えて、次のような状況があるということです。
・メーカーにとっては、コンビニのプライベートブランド化はそれほど喜ばしいものではない。むしろ、翻弄されていると言った方が正しいかもしれない。
・PB商品には2つの流れがある。
1つ目は研究所を小売り側が構え、顧客からの声をもとに商品開発を担い、仕様書を発注する自社ブランド(代表的なのはイオングループの「トップバリュー」)。
2つ目は生産メーカーも前面に押す「共同開発」に近いスタイルの自社ブランド(代表的なのはセブンアンドアイの「セブンプレミアム」)。
・メーカーとしては、自社のナショナルブランド(NB商品)もありますし、PB商品を
持たない他の小売店も大切なお客さんであるため、特定の会社に安価なPB商品を提供しているということは、あまり明るみにしたくないところ。
・少し前までは、PB商品を提供するメーカーは業界内で3番以下のメーカーが多かったが、近年のPB商品の売れ行きが非常に良く、この動きがNBブランドの売り上げを凌駕する勢いなので、3番以上の上位メーカーも作らざると得ない。PB生産の要請を断ると、他のメーカーが請け負ってしまうので、自社製品のシェアが落ちてしまうというジレンマがある。
・PB生産は、メーカーにとって利益率が低いため、その割合を増やすと採算が合わなくなってしまうという悩みの種もある。
・PB生産をやめたいメーカーも出ている。
こんなところです。どうやら、業界の1位、2位の上位メーカーにとっては、コンビニのプライベートブランド化はそれほどありがたい状況ではないようですね。
逆に、3位以下の下位メーカーとしては、プライベートブランドの生産を請け負うことで、次の展開が見込めるというメリットがあるようです。
いずれにせよ、今は顧客に直接接触する流通の力は強くなっています。
製造より販売が力を持つようになってきている時代です。
先日、作家の村上龍さんが司会をしているテレビ番組「カンブリア宮殿」で、ヤマダ電機の山田昇社長が出演していました。
この番組でもプライベートブランドが扱われていました。
今や、家電業界でも商品のプライベートブランド化が進んでいます。
印象的だったのが、山田昇社長が社員に向けて言っていたセリフです。
はっきり覚えていないのですが、「10万台仕入れて、それを売り切ることができれば、うちだけのためにメーカーは商品を作ってくれる」というようなことを言っていました。
つまり、他の家電量販店にはないプライベートブランドをメーカーがヤマダ電機だけに卸すということです。
10万台も発注すればメーカーは断れないんですね。メーカーにとってもこれだけの発注はおいしいわけです。
売る力があれば、メーカーに対して有利な立場になれます。
いずれ、ヤマダ電機ブランドの薄型テレビとか登場するかもしれません。
でも、作っているのはソニーやシャープだったりして。
同品質だけど、20%ほど安い価格帯で。
先日「ソニー「プレミアムオーダー」、液晶テレビ「ブラビア」を56通りの組み合わせでネット販売」という記事を書きましたが、ソニーは流通に依存する販売体制ではなく、自社で売り切る姿勢が見えています。
今後の製造メーカー生き残りのポイントに、小売店に依存しない販売体制を持つということがあると思います。
今後もプライベートブランドに対する、小売店とメーカーの動きに注目していきたいと思います。
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