2009年02月11日
検索エンジンのシェアは、なぜcomScoreとHitwiseで大きな差があるのか?
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米調査会社のcomScoreのブログで「なぜHiwiseが計測するグーグルの検索シェアは、comScoreよりもかなり高いのか?」という記事がありました。
この記事を読むと、調査会社によって検索エンジンシェアに違いが出る理由が分かります。
昨日の「2008年10月、「検索結果ページ」のページビューから見た日本の検索エンジンシェア」という記事にも書きましたが、オンライン視聴率を計測する調査会社がはじき出す検索エンジンシェアは、その調査会社によって大なり小なりの差がでます。
たとえば、アメリカの3大メジャーオンライン視聴率調査会社「comScore」「Nielse Online」「Hitwise」が発表した2008年11月のグーグルの検索シェアは次のチャートのように差があります。

comScoreは63.5%、Nielse Onlineは64.1%と2社の間では0.6%しか変わりませんが、Hitwiseは72.1%と約8%ほどグーグルの検索シェアが高くなっています。
なぜ、このような差が生じてしまうのでしょうか?
この記事によると、Hitwiseの調査方法はcomScoreとNielse Onlineの2社とはかなり違うようですね。
comScoreとNielse Onlineは、パネリストを選んで、そのパネリストのパソコンにソフトウェアをインストールしてもらって調査しているということです。
ちなみに、comScoreのパネリストは全米に100万人以上。
しかも、comScoreはアメリカの全てのインターネットサービスプロバイダからパネリストを選んでいて、AOLの情報を確保しているのはcomScoreだけということです。
一方、Hitwiseはサードパーティーとしてプロバイダが販売しているclickstream data(クリックストリームデータ。Webサイトの来訪者が残した一連の履歴情報)を購入しているということです。
しかし、プロバイダは通常、そのような情報を販売していることは公にしたくなので、どれだけのプロバイダがHitwiseに情報を販売しているのか不明確だと。
しかも、それらの情報は個人情報であるため、今日、多くのプロバイダはサードパーティーとして販売したがらないということです。
そんな中、メジャーなプロバイダの中で、自発的にユーザーのクリックストリームデータ(サイト訪問履歴)を販売しているプロバイダに「United Online/NetZero」という会社があって、このプロバイダのユーザーはダイアルアップユーザーが多いそうです。
そして、Hitwiseが主にこの「United Online/NetZero」から得た情報を元に、グーグルの検索シェアを計測しているということです。
以下のチャートはcomScoreが選別したパネリストが加入しているプロバイダのグーグル利用率です。

一番左に「United Online」とあります。
このプロバイダが先ほどHitwiseが主にクリックストリームデータを購入している「United Online/NetZero」という会社です。
つまり、comScoreが持つデータの中で一番グーグル利用率が高いプロバイダが「United Online/NetZero」。
そして、Hitwiseのデータは主にこの「United Online/NetZero」から購入したクリックストリームデータを元に計測されていると。
だから、comScore曰わく、Hitwiseのデータには現実性がなく、誇張されたデータと見て取れるということです。
この記事を読むと、2008年5月に書いた「HitwiseとNielsenのアメリカ検索エンジンシェア(2008年3月)+欧州」の内容がうなずけます。
Hitwiseのグーグルの検索シェアが67.25%、Nielsen Onlineのグーグルの検索シェアが58.7%と、やはり約8.5%ほどHitwiseの方が高いんですよね。
日本でも検索エンジンのシェアは今後も発表されるでしょうが、たとえグーグルの検索シェアがヤフーを抜いたという話題性の高い調査結果が発表されたとしても、100%真に受けるのではなく、どのような指標でその調査が行われたのかまで意識した方がよさそうですね。
comScore Voices: Why is Google's Market Share in Hitwise Data So Much Higher than in comScore's?
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