2009年06月23日
村上春樹「1Q84」に出てくる「リトルピープル」はエジソンも言っていた。ヤナーチェックのシンフォニエッタ試聴
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村上春樹の新作「1Q84」。今この記事を書いている段階でも「BOOK1」がアマゾンのベストセラーで1位、「BOOK2」が3位です。
でも、未だに在庫切れなんですね。。
僕は学生時代に村上春樹にハマったことがあって、「1Q84」も発売翌日になんとか近所の書店でゲットして、一気に読みました。
で、「1Q84」には「リトルピープル」という摩訶不思議な存在が出てきます。
この「リトルピープル」という表現を見た時に、ふと「あれっ、これってエジソンも言っていたような・・・」と思い、本棚にあるこの本をパラパラとめくってみました。
快人エジソン - 奇才は21世紀に甦る (日経ビジネス人文庫)
和幸 浜田
やっぱり、エジソンも「リトルピープル」とよく言っていたようですね。
「1Q84」に出てくる「リトルピープル」とエジソンが言う「リトルピープル」は関係があるのかな?
まずは、「1Q84」の「リトルピープル」について考察。
読売新聞に6月16日から3日間に渡り、村上春樹さんのインタビューが掲載されていました。
そのインタビューで、村上春樹さんは「リトルピープル」について次のように答えています。
神秘的なアイコン(象徴)として昔からあるけれど、言語化できない。非リアルな存在としてとらえることも可能かもしれない。神話というのは歴史、あるいは人々の集合的な記憶に組み込まれていて、ある状況で突然、力を発揮し始める。例えば、鳥インフルエンザのような、特殊な状況下で起動する、目に見えないファクターでもある。あるいは、それは単純に我々自身の中の何かかもしれない。
「神秘的なアイコン」「言語化できない非リアルな存在」としてとらえることも可能と言っています。
「とらえることも可能」ということは、他にもとらえ方があるということですね。その肝心のとらえ方はあえて語らないという。
このインタビューでは、最後まで「リトルピープル」については明確に語っていませんでした。
物語の深みを演出するためにも、語る必要もないのかもしれません。読み手の想像力にまかせるというか。
そこで、登場人物の1人である”ふかえり”と”天吾”の会話から「リトルピープル」を見てみましょう。
「リトル・ピープルはほんとうにいる」と彼女は静かな声で言った。
「本当にいる?」ふかえりはしばらく間を置いた。それから言った。
「あなたやわたしとおなじ」
「僕や君と同じように」と天吾は反復した。
「みようとおもえばあなたにもみえる」
「みようとおもえばあなたにもみえる」存在なんですね、リトル・ピープルは。
一方、エジソンはというと、「リトルピープル」について次のように言っています。
「これまでの発明の中で、最も素晴らしいひらめきの結果は何か」という質問に対して・・・
それは赤ん坊の頭脳の中に天才を見いだしたことだ。生まれたての頭脳ほどリトル・ピープルにとって住みやすい場所はない。つまり、年が若いほど、自分の脳に宿っているリトル・ピープルの声に素直に耳を傾けることができるのである。大人になってからでは至難の業になるが、それでも何とか1パーセントのひらめきと99パーセントの努力があれば不可能ではない
エジソンが言うリトル・ピープルも見える人には見える存在のようです。
発明家であるエジソンは、霊についても研究を重ねていました。
エジソンは「人間の記憶は電子と同じような構造でできている」という仮設を立てていました。
そして、この電子構造物は時空を超えて移動する性格があり、他の宇宙からの知性を地球上にもたらす役割も果たし、人間の肉体や魂に性格や知能を植え込んでいると。
なんだか、「1Q84」の「リトルピープル」みたいですね。
また、エジソンは生命の神秘について次のように語っています。
この世には一定の量の生命が存在している。われわれは生命を創造できないし、破壊もできない。増やすこともできない。
(〜中略〜)人間を形成する生命単位は常に細胞を作り替える作業を続けている。
(〜中略〜)
この生命単位は宿り先の肉体に異常が発生したり、機能不全の状態が見られた場合には、新たな宿り先を求めて、元の肉体を後にするのである。その後は別の肉体に定着するか、新たな生命を生み出すかのどちらかである。
いずれにせよ、生命単位の絶対数は不変であるし、増やしたり減らしたりすることはできない。人間に宿るか他の動物や植物に宿るかは別問題である。
「1Q84」の「リトルピープル」も人間の肉体を移動できる存在でしたね。
エジソンが言う「リトルピープル」も、村上春樹さんがインタビューで語った「神秘的なアイコン」「言語化できない非リアルな存在」と似たようなスピリチュアルな概念のようです。
ちょっと、ここで話題変更。
「1Q84」の冒頭で、青豆がタクシーの中で耳にするヤナーチェックの「シンフォニエッタ」を聞いてみましょう。
Leoš Janáček, Sinfonietta
ヤナーチェックのシンフォニエッタは、このCDに入っています。
バルトーク : 管弦楽のための協奏曲 / ヤナーチェク : シンフォニエッタ
クリーヴランド管弦楽団 バルトーク ヤナーチェク 
「1Q84」はすごく面白く、仕事も忘れて一気に読んでしまいましたが、最後の終わり方が個人的にちょっと。。
まだ完全には乾いていない洗濯物をあえて取り込んだような。。
続きを期待してしまいます。
この本は「上下」ではなく、「BOOK1<4月-6月>」「BOOK2<7月-9月>」となっているので、もしかしたら「BOOK3<10月-12月>」「BOOK4<1月-3月>」が今後、出版されるかもしれないですね。
というか、かなり期待していたりします。
読売新聞に掲載されていたインタビューでは、「2巻は9月で終わる。続編を期待する声も上がるが。」という質問に対して、村上春樹さんは次のように答えています。
どうなんだろう。この後どうするかということは、ゆっくり考えて行きたい。
続編が出版される可能性はなきにしもあらずという感じですね。
「1Q84」は、これから本格化する梅雨の時期に合う読み物だと思います。
雨という自分と現実の遮断の中で、村上春樹のパラレルワールドに酔いしれるのはいいかもしれません。
まだ、読んでいない人は是非!
ただ、この人の小説を読んでいると、仕事をする気がなくなるのは僕だけでしょうか・・・?
1Q84 BOOK 1
村上春樹
1Q84 BOOK 2
村上春樹
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